こちらの本を読みました。
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著者:細川貂々(ほそかわ・てんてん)
注)ネタバレな要素がありますので、気になる方は別のおすすめ記事をどうぞ。
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『なぜか突然、中学受験。』の中でも、中学受験をする前は「ゲームに漫画」といった生活だった貂々さんの息子ちーと君の様子が書かれていました。
まさにうちもそうなる可能性があったと思い出した記事です。
著者は細川貂々さん
貂々さんの著書を読むのは今回が初めてだったのですが、2009年のドラマ『ツレがうつになりまして。』は観ていました。
藤原紀香さんが貂々さん役(役名は典子)、ツレ役が原田泰造さんでした。藤原紀香さんがふんわりと優しく、うつになったツレに寄り添っていくお話しで夫婦愛を描いた作品だった記憶があります。
そのドラマの原作者が細川貂々さんだったのですね。
細川貂々さんは漫画家・イラストレーター。
ご自身やご家族にまつわる生活をエッセイとして次々と発表されています。
苦しみや葛藤もやわらかなタッチで描き、失敗や自分の弱さも素直にさらりとオープンに語ってくれるので重いテーマも読み終わると心が軽くなる、そんな作風です。
『なぜか突然、中学受験。』の感想【ネタバレ】
えっと。
ここからネタバレですので。
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いいですね?
ネタバレといいましても
本の帯にも「偏差値28、合格率0%からの逆転劇⁉」と書かれていますし。
そもそも本になっている時点で皆さん想像はつくかと思うのですが、突然中学受験を目指すことになってしまった家庭のてんやわんやを描いたコミックエッセイでして、
最後はめでたく合格を勝ち取るというのが結末です。しかも特進コース。
結末を知ったら余計に(何が起こったらそうなるの?!)と興味津々になりますよね。
読みたくなりますよね?
(と思ってネタバレしてるのですが、ちがったらゴメンナサイ。)
そもそも一体なぜ突然、中学受験を目指すことになったのかというとそのきっかけは「組体操やりたくない」という、ちーと君のこだわりでした。
6年生になってすることになった組体操がキケンだから学校にも行きたくないと言い出し、その大嫌いな組体操は公立中学校でもあると知って「中学受験する」となったのです。
しかもちーと君、今まではまんがやゲーム三昧で宿題するのも一苦労なほど勉強が嫌いです。
しかし補習塾には行っていて学校のテストはできるほうだったりします。
土地柄、周りは中学受験塾に通う子たちばかりなのに・・・?
それってすごくないです?
まさか“ちーと”ってそこから?
(※ちーとには悪い意味もありますが、ここでは「特殊能力やすごいスキルを持っている人」のこと)
と心の中でつっこみながら読んでいました。
でね、ツレさんがすごいんです。
親塾でしっかり勉強を教えて心のケアや試験対策もしていきます。
(>ω<。) ←お母さん
「見習いたい・・・。」
息子さんを丸ごと受け入れるって親としてすごいな!と素直に感動しました。
自分だったら・・・
(o゚□゚)o ←ボクちゃん(6年生の2学期)
「中学受験したい!」
(; ・`д・´) ←お母さん
「お、おう!」
となって、
「今からじゃ無理っすよ?」とあーだこーだと説き伏せて挑戦しないだろうなと思います。
『なぜか突然、中学受験。』をおすすめしたい人
おすすめ度:★★★☆☆
- 子どもが突然「中学受験したい」と言い出しどうすればいいのか悩んでいる人
- 中学受験で合格した子を持つ親御さん
- 中学受験をする子が周りにいなくて自覚が持てないお子さん
この本は決して「中学受験ノウハウ本」ではありませんし、塾なし中学受験の成功の秘密が書かれているわけでもありません。
サラっと読める分、6年生2学期から親塾だけであっさりと中学受験で合格が勝ち取れてしまうような印象になっています。
「偏差値28、合格率0%」からスタートし、「A判定、合格率80%以上」にまでグングンと成績が上がり続けます。
そこがお母さんにとってはファンタジーにしか思えなかったのも事実です。
ですので、読んですぐは(ああ、これは小3の2月から中学受験を目指す家庭にとっては知りたくない内容かも・・・。)と思いました。
ボクちゃんの場合も地道にコツコツこれからも勉強していく予定なので、これは読まなかったことにしようと。
現実を見なくちゃと思ったのです。
でも、遅いスタートでこれから中学受験を目指す家庭にとっては勇気をもらえる本です。
中学受験が終わり無事合格し、一息ついて距離を置いてもう一度中学受験とは何だったか振りかえるときに読む一冊として楽しめるのではないかと思います。
わが家では、私が読み終えた本を見つけたボクちゃんが一生懸命読んでいました。
そして勉強が苦手でゲームと漫画が大好きなちーと君の様子を見て、親近感を覚えたようです。
うちの場合は周りに中学受験をする子がいない環境なので「中学受験」自体がボクちゃんにとって「何それ、おいしいの?」ってくらい遠い存在です。
だから中学受験することって大変なんだなと少しわかってくれたのは大きな収穫です。
それに少なくともボクちゃんは「なぜか突然、中学受験。」を読んでアハハと楽しそうに笑っていました。
そして「これ、うちにもあるよね!」とセイコーの『スタディタイム』や高瀬志帆さんのコミック『二月の勝者』を見つけて嬉しそうにしていました。
(『二月の勝者』は最近購入したのでまたレビュー書きたいと思っています。)
なんだかその様子を見ていると、私のようにがむしゃらに中学受験に向かっているさ中の人にはおすすめできないけど、もう少し当事者意識持ってよと言いたくなる子にはおすすめかなと考え直しました。
お子さんでも読みやすいし楽しめる本だと思います。
中学受験ノウハウ本ではありませんが、毎週のようにプレテストを受け続ける様子で最後まであきらめないことの大切さや合格を勝ち取るには戦略がどんなに大事かを伝えてくれています。
小学生って短期間でこんなに成長するんだと胸あつになる一冊です。
セイコー『スタディタイム』についてはこちらをどうぞ
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