亡国の中学受験 公立不振ビジネスの実態【読書記録】

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読書記録
中学受験がもはやスタンダードという地域に住んでいる方にとっては

中学受験を途中で降りてしまうことになるかも・・・

という不安はあまりないかもしれません。

しかし、お母さんの場合はちがいます。

不安になるような点数のテストをボクちゃんが持ち帰ってくると、(中学受験ってメリットそんなにあったかな・・・)と逃げ出しそうになることがしばしばです。

そんな中こちらの本を読みました。

亡国の中学受験 公立不振ビジネスの実態
著者:瀬川松子
光文社新書

注)出版が2009年11月の本ですので、中学受験事情は今とズレがあるかもしれません。

中学受験のメリットとデメリットについてはこちらの記事でも紹介しています。

中学受験のメリットとデメリットを深く考えてみました
自身に中学受験の経験がないお母さんはメリットとデメリットについて考えてみました。 受験勉強を続けるための試練の数々、受験を突破した後の受けられる恩恵、願いが届かなかったときの心の持ちよう、すべてが小学生には大きなできごとです。 それでも長く続けたい習い事がある場合は、中学校を選ぶことは大きなメリットです。身の丈なのか夢は大きくなのかどちらになるのかも含めてじっくり深く考えてみたのです。

ちゃんとデメリットもわかって始めたつもりなんですけどね・・・。

迷いは出てくるものなんですよ。

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「亡国の中学受験」を手に取ったきっかけ

「亡国の中学受験」は昨今過熱気味の中学受験業界に対して疑問を投げかける本となっています。

とはいえ、中学受験に挑んでいる子どもや親たちを否定する立場で書かれているわけではありません。

著者の瀬川松子さんは四谷大塚系列の塾で中学受験を指導し、家庭教師としても多くの中学受験生の家庭を見てきたという方です。

お母さんは中学受験の経験がありませんし、周りでもそんな話題はでません。

習い事先のお姉さん方は私立の子も多そうですが、お話しを聞く機会はありません。

ですので、中学受験に関する情報は本から得ることが多くなります。

かといってスーパーキッズのいるセレブな家庭が出てくる雑誌系は読んでいないのですよね。

(´△`) ←お母さん
「育児でいろいろお花畑だった私が昔、勢いで買ってしまった雑誌はキラキラしすぎていました。」

“親子留学”とか“家を建てるときから”と広がり続ける風呂敷状態でついていけなかったのです。

「東大生の小学生時代は」みたいな優等生発信の記事もことごとく参考になりません。

勉強しろと言われたことないとか赤ちゃんのころから何百冊と絵本に囲まれてといった世界とは無縁です。

(絵本はそれなりに読み聞かせしたのですけど、そのほとんど全てを図書館から借りてました。)

まったくもってわが家からは遠い存在なのでした。

といっても、一度しかそういう雑誌を買ったことがないので偏見だと思います。

そしてそんな雑誌(お母さんの思い込みですが)の対極にあるのがこの本です。

とにかく、中学受験を推奨したり対策のための本ではなく、異質でした。

でも情報は量だけでなくバランスが大切です。

そう思ってこの本を手に取ってみました。

しばし中学受験を立ち止まって考えてみるには良さそうかなと思ったのです。

「亡国の中学受験」の感想

中学受験の情報が出てくるのは、関係者(私立校や受験塾)からのものが多くなります。

新聞の記事であっても、読者が求めるものがそうなのだから仕方ないのでしょうが難関校の校長先生の話しだったりします。

そうするとどうしても広告や宣伝も兼ねているものになってしまうのです。

この本はそうした「私立は正義、公立はダメダメ」といった比較は不当に公立を貶めるものであるという批判です。

だからといって公立万歳でもありません。

受験終了組が語る私立中高一貫校落胆エピソード集がこわかった

学校や塾の説明を信じて受験勉強を頑張り、入学した後に「思ってたのとちがう」となってしまうケースが紹介されていて、恐ろしくなりました。

他にも、塾でも中学校でも優遇されて大事にされるのは、成績優秀で上位校への合格率に貢献してくれる子だけだという事実とかもコワイです。

そういった成績優秀者は「学費免除」で勧誘が来たりします。

いわゆる特待生です。

貧しくて私立に進めない家庭にはいい制度なんですけどね。

特にお金に困っていない家庭がその制度を受けてしまうと、本来本当に助けが必要な子に回ってこなくなると思うのですが、そもそも貧困な家庭で私立の特待生の合格を得ることは至難の業ですよね。

今は教育系YouTubeがあるといってもきめ細かな私立校対策まではないですからね。

入学したとしても海外研修旅行だの寄付だの、お付き合いのための出費だのと授業料以外のお金も必要です。

なるほど、特待生というのは教育格差是正のための制度ではなかったんですね。

そしてそんな私立に入った多数派の成績優秀でない子は進度の早い授業についていけず「大量の宿題」を出されて落ちこぼれていきます。

「進度の早い授業」は成績優秀者が良い大学に入るためにあるものです。

全生徒の学力UPのために行われているわけではないのです。

できないことを教えて育ててくれるのが「教育の現場」だと思っていると“そんなことなかった”となります。

そしてそうなっても、自己責任論が吹き荒れる日本では常に弱者が責任を取らされるのが現状です。

なかなか難しい私立の闇ですね。

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私立も公立も同じ問題を抱えている

確かに私も私立は公立よりいじめが少ないと思っていました。

新しく赴任してきた校長先生によって急に校風が変わってしまうような事態は私立の伝統校には起きず、落ち着いて勉強できると思っていました。

そういう私立もあるけど、そうじゃない私立もあるのですね。

でも外部からはわからないのです。

成績上位者だけが良い大学に進んでも外部からはその学校全体が指導熱心な学校だと見えてしまいます。

そうならないように最新の情報をかき集めてもそれに今後の保証はついてない。

こわいですね。

情報も多くは塾に通っていないと手に入らなかったりします。

どんな学校なのかを知るのに一番いいのは、運動会や学園祭のオープンスクールに参加し、そこに通っている生徒の様子を観察することなのでしょうが、それがなかなか難しい令和の受験生です。

もう困ってしまいますね。

かといって公立は問題が表に現れやすいだけで、問題はあるというのも救いがなさすぎてどうしたら良いのか本当にわからなくなります。

中学受験は走り出したら後戻りできない

今の中学受験は「断念」ということができないようなのです。

まあ、お金と時間と労力をザブザブと使ってしまってから「やーめた!」とかは辛いでしょうね。

でもボクちゃんは暗中模索の中学受験生ですので断念の可能性もあります。

勉強をたくさん(3時間くらい)すると頭が痛くなってしまう体質です。

3時間といっても、2時間くらいは集中しておらずこっくりこっくりとなっています。

一方、お母さんだけは喜々として楽しんでいます。

(≧∀≦) ←お母さん
「わぁ!このYouTubeの小数の解説めっちゃわかりやすい~。」

でも勉強しないといけないのはボクちゃんなんです。

学校に通うのもボクちゃんなのです。

だから頭が痛いと言われたら「もう辞めようか?」と話すのまでが1セットとなっています。

これが数カ月も続いたら教育虐待な気がしています。

だけど勉強すると「テストでいい点」「良い成績」がとれるとわかり、少し勉強が好きにはなります。

勉強が楽しいと思うよう導いてあげるのも親として大切な気がしています。

社会人になってからも勉強は続きますし、楽しいものだと思っています。

「亡国の中学受験」を読んでいると(こんな風にこのまま中学受験を突き進んでいっていいのかな、辞めちゃってもいいのかな)と思えてきました。

辞める=敗北 ではないのが分かっただけでもお母さんの肩の荷がおりました。

視野を広げて今一度子どもと一緒に中学受験というマモノに立ち向かおうと思います。

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「亡国の中学受験」をおすすめしたい人

おすすめ度:★★★☆☆

  • これから中学受験を検討する親御さん
  • 中学受験のデメリットについて心構えをしておきたい人

わが家はできれば家庭学習メインで中学受験を目指したいと思っていますが、塾に入ることも選択肢の一つとして残しています。

中学受験業界に対して「経営」は大事だと思っていますし、「お金儲け」は良いことだと子どもに教える方針です。

でも騙すこと、隠すことはダメなんです。

お金儲けは少なくともウィンウィン、目指すのは「三方よし」です。

三方よしとは

「商売において売り手と買い手が満足するのは当然のこと、社会に貢献できてこそよい商売といえる」という考え方

中学受験業界の方が堂々と情報(悪い情報こそ!)を提供してくれる世の中になることを期待しています。

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あとがき ~ボクちゃん春期講習に行く

ボクちゃんは塾(受験塾ではない)で作文クラスに通うことになりました。(←その記事

するとその塾では春期講習といって、春休みに4日間3年生までの復習をするコースがあり、入塾特典で無料だというので参加してみました。

ところがどうもその授業をぼんやりとやり過ごしている様子なのです。

塾長さんにこう言われました。

( ・`д・´) ←塾長さん
「授業中にしばしば自分の世界に入ってしまっています。」

( ̄□ ̄;) ←お母さん
「え!?それは寝てるということなのでしょうか?」

習い事の朝練や晩練が続いていたので、眠かったのかな~と思ったのです。
その日も塾を早退してバレエのレッスンに向かうところでした。

( ・`д・´) ←塾長さん
「いえ、寝てはいないです。」

ぼんやりしていたということなのでしょうか。

他の子の迷惑になっていないけれど、礼儀として注意することにしました。

(¯―¯٥) ←お母さん
「先生が話しているときはちゃんと聴くように。聞こえてるだけじゃだめ、話しを聴く姿勢が大切。」

進級の時期にはこれまでより厳しい注意をするチャンスです。

(o・_・) ←ボクちゃん
「先生、いなかったよ。」

なんでも課題を出されて先生は退出されたと。

塾・・・だよね。

学童じゃないよね、ココ。

また頭を抱えるお母さんがいます。

 

 

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この記事を書いた人
あかね

小学生の子どもを持つ主婦です。バレエを習っている長男はかなりののんびり屋さんで成績普通です。そんなわが子に合う中高一貫校を探しています。なるべく家庭学習で中学受験に挑戦できるかなと奮闘中です。

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