夏休みの課題といえば、立ちはだかる二つの壁があります。
「読書感想文」
と
「自由研究」
です。
今回はその一方「読書感想文」の書き方をご紹介します。
作文が苦手な子のための方法ですので保護者の手助けが必要となります。
といっても、文章を考えたり完成させるのは子ども本人です。
本を選ぶ方法 2つのステップ
まずは本選びです。
夏休みの読書感想文は、課題図書と自由図書どちらを選んでも大丈夫です。
選ぶ基準は感想を書きやすいかどうか。
ステップ1 全ての課題図書を図書館から借りてくる
夏休みが近づくと本屋さんには専用コーナーができます。本屋さんで一冊選んで購入するのももちろんいいのですが、パッと見て決められない場合は図書館を利用しましょう。
図書館を利用する場合は、6月くらいから予約しておきましょう。課題図書は人気なので、夏休み直前や期間中では予約待ちとなってしまいます。
対象学年とその下の学年の分も予約しておくといいです。
借りた本を読んで、書けそうだったらそれで決まりでいいですが、興味が持てない本ばかりということもあります。
下の学年の本も目を通すことで、自由図書を選ぶときにどんな本を読んで欲しいのか、参考になります。
ステップ2 本を決める
興味のある内容のほうが感想文が書きやすいです。
その意味からも本は子ども本人に選んでもらいます。
読書感想文が書きやすいジャンルは?
冒険ものとか魔法のでてくるお話しは読んでいるとワクワクして楽しくなるので書きやすいです。
いろいろ想像できるので書くネタがつきません。
スポーツや習い事をやっている子なら伝記もおすすめです。(同じスポーツの選手でなくても科学者や歴史上の人物とかでもOK)
伝記は努力と成功の物語なので分かりやすいですし、子どもらしい夢のある未来の文章が書けます。
冒険も魔法も伝記も興味がないときは、学校や家族のお話しです。
身近なテーマなので理解しやすく自分との違いや同じところが見つけやすいです。
外遊びや動物が好きな子なら自然をテーマにしたものです。
地球を大切に。そんな大きなテーマは今、旬です。
おりがみ式読書感想文の書き方
おりがみ式というのは
おりがみに質問を書いていって本を読んでからその答えを埋めていく方法です。
わが家では使わない色のおりがみが大量に余っているのでメモ用紙として使いました。
大きさも手ごろで使いやすかったのでおすすめですが、紙であればなんでもいいです。
用意するもの
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- おりがみ(またはメモ用紙)20枚くらい
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- 鉛筆
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- 消しゴム
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- 原稿用紙
※お話しが長い本を選んだ子は付箋(ふせん)もあるといいです。
読みながらおもしろいなと思ったところに貼っていきましょう。
※原稿用紙は400字詰めのもの。
100均でも売っていますし、青少年読書感想文全国コンクールのサイトからダウンロードすることもできます。
「青少年読書感想文全国コンクール」のサイトはこちらです。
今年の課題図書の紹介や細かなルールなど参考になることがたくさん載っていますよ。
おりがみ式読書感想文の手順
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- 1おりがみに質問内容を書いておく
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- 2本を読む
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- 3質問に答えを書きだしていく
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- 4文章をふくらませる
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- 5おりがみを並べ替えて構成する
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- 6下書きしながら添削する
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- 7清書する
おりがみに質問内容を書いておく
おりがみ1枚につき一つの質問を書いていきます。
・題名からどんなことを考えた?
・主人公についてどう思った?
・もし自分だったらどうする?
・これまでの自分と似たようなことはなかった?
・「おもしろかった」「感動した」心に残ったことは?
質問内容は私のオリジナルではなくて小学校のおたよりに書いてあったものです。
小学校のおたよりは校内独自の読書感想文ルールも書かれていますので、必ずチェックしておきましょう。
最初に質問がたくさんあると作文が苦手な子はそれだけで拒否反応が出てしまうので、まずは5つくらいで十分です!
本を読む
本を読む前におりがみの質問を見ることによって、後で感想文を書くときに答えになりそうな部分を意識しながら読むことができます。付箋を貼りながら読んでもいいです。
質問に答えを書きだしていく
本を読んだら、書きやすいものから質問に対する答えを書いていきましょう。
小学1年生ならまだ字がスラスラ書けない子もいるので、子どもにお話ししてもらってお母さんがメモをとってあげます。
文章をふくらませる
書きやすそうだった質問に対して更に「どうしてそう思ったの?」とか追加の質問のおりがみを作って、内容を膨らませていきます。
追加の質問の例
・おもしろいってどんな風に?他の言い方にすると?
・音(オノマトペ)で表すとどんな感じ?
・誰に伝えたい?
・マネしたいことはある?
・お友達にこの本を紹介してあげる時、なんて説明する?
追加の質問は子どもの様子を見ながら上手くまとまるように考えてあげるのがポイントです。
オノマトペがあると、語彙が多くない子でも表現しやすいですし、生き生きした感情が伝わってきます。
おりがみが10~20枚くらいになるように少しずつ文章を追加していきましょう。
例えば「誰に伝えたい?」という質問に「おばあちゃん」とだけしか答えられない子でも、更に「おばあちゃんのこと好き?」といった質問を入れて「大好きなおばあちゃん」にしたりするとグッと良くなります。
また「田舎にひとりで住んでいるおばあちゃん」とか「いつもお菓子を持ってきてくれるやさしいおばあちゃん」といった説明を入れてみてもいいです。
おりがみを並べ替えて構成する
読書感想文の基本は3部構成です。
はじめの文(一番感動したところとあらすじ)
本文(自分の考えや感想、体験)
まとめの文(自分の目標)
一番感動したところから書き出すと読みやすくて強い印象の文章になります。
他には、最初にどうしてこの本を選んだかということを書くのもいいです。
あらすじは2行程度でさらっと書くだけでいいと思います。ここで文字数をかせごうとするとつまらない作文になってしまいます。
読み手は本の内容を知りたいわけではなくて、子どもの考えや心を知りたいからです。
子どもと話し合いながら書く順番を決めたら構成が出来上がりです。
下書きしながら添削する
3年生くらいまでなら保護者が下書きをしてあげていいと思います。
感想文の書き方をまだ授業で習っていないこともあります。
「一マス空けて!」だの「ここは改行!」だのとなって、何日たっても終わらなくなってしまうからです。
3年生なら原稿用紙のルールが国語の教科書に載っていますのでそのページを見ながら書かせてもいいかと思います。
添削内容は次の5点です。
・原稿紙の書き方ルールに沿っているか
・漢字やひらがな、カタカナづかいに間違いがないか
・接続詞が効果的に使われているか
・同じ言葉ばかり使っていないか
・記号や符号の使い方
・学年までに習った漢字は必ず使う。
ひらがな、カタカナの使い方が間違っていることもよくあります。
例
× 一つづつ → ○ 一つずつ
× にゃーにゃー → ○ ニャーニャー
ビックリマーク(感嘆符)やはてなマーク(疑問符)は使わない。
などなど、
あまりダメだしが多くなるとやる気ダウンになってしまうので、下書きの段階でさらっと説明してあげて直してあげます。
また、文章をつなげるときに最適な接続詞(つなぎのことば)が使われているかもチェックです。
接続詞が上手く使われていると、流れがよくなり、分かりやすい良い文章になります。
そして、短い文章を並べると、同じ言葉を何度も使っていることがあります。
感想がなんでも「すごい」になってしまったり、文の最後が「と思いました」ばかりになっていたりすると単調な印象になります。
あまりにも同じ言葉ばかり出てきているようなら、他の言い方にしてみると良くなります。
最後に習った漢字を使っていないものがないか、チェックして終了です。(まだ習っていない漢字を使っていいかどうかは学校によります。)
清書する
清書する前に一度声に出して原稿を読んで最終確認します。
一文章ごとに間違いがないかこまめにチェックするのがおすすめです。途中で間違えていたらその後の文章もすべて書き直しになってしまうことがあるからです。
以上がおりがみ式読書感想文の書き方でした。
最後にひとつだけ
小学生の作文は勢いがあると面白くなります。できれば1日で書ききるようにすると良いものができあがりますよ。
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